オブジェクト・ポートレイト/エリックゼッタクイスト
こんにちは。てつみー (@te23_photohibi) です。
大阪の東洋陶磁美術館で開催中の「オブジェクト・ポートレイト」展を見に行きました。現代美術作家のエリック・ゼッタクイストの企画展です。最近、地下鉄や街なかで貼ってあるモノクロのポスターを見かけて以来、気になっていた展覧会だったので楽しみにしていました!
エリックゼッタクイストとは
エリック・ゼッタクイスト(1962-)は、1992年までの10年間、現代美術家の杉本博司(1948-)のもとで働きながら現代的な写真表現と東洋の古美術を学び、現在はニューヨークを拠点に活動しています。「古陶磁の肖像」とも言える「オブジェクト・ポートレイト」は、古陶磁の細部を高度に抽象化したシリーズです。ゼッタクイストはこのシリーズについて「東洋と西洋、そして古代と現代の出会い」だとして、ミニマリストの作品や、宋磁からの影響を挙げています。彼の写真は、宋時代の山水画を意識したものもあれば、アレクサンダー・コールダー(1898-1976)に代表されるモダニズムの構成を思わせる作品も見られます。
彼はこれまでにフィラデルフィア美術館(2014年)やバンコクの東南アジア陶磁美術館(2016年)において、各館の所蔵作品を撮影した「オブジェクト・ポートレイト」シリーズの展覧会をおこなってきました。本展は、日本で初めて彼の作品を紹介するものであり、2016年に彼が当館の所蔵品を撮影した34点の写真を、被写体となった陶磁器作品とともにご覧いただきます。時代の異なる美術の様式を行き来するように、ゼッタクイストの眼をとおして陶磁器の新たな表情を見つめ直します。━━東洋陶磁美術館HPより引用
館内、撮影OKとのことでしたので、いくつか撮らせていただきました。
陶磁器を極限までトリミングすることで一切の情報を無くした作品群。デザイナーとしてはかなりグッとくるものがありました。これはまさにレイアウトのテクニック。対象物の切り取り方や画角への落とし込み方など、モノクロ2階調の世界で頼れるもの全てを駆使したダイナミックな表現は見ていて勉強になりました。こういうのをサラっとできるのはカッコイイですよね〜。
エリック・ゼッタクイストが作品にした陶磁器のほかにも、たくさんの作品が一緒に展示されており、それも見応えがありました。お時間のある方は是非。
東洋陶磁美術館は、中之島公会堂のすぐ向かいです。
それでは、また。